萌気園診療所と魚沼医療新システム

1、新浦佐診療所

 萌気の浦佐診療所が新築・移転してから1年が経ちました。場所や駐車場など、前診療所に比べて足場の良さが改善されたことや、医師体制も強化されたことから、利用者が増えてきたと思います。3階に設けられた介護保険仕様のリハビリ特化デイケアも順調に利用者が伸びていますが、まだ採算ペースには達していません。2階の在宅支援ベッド(9床)は、スタッフ不足などから受け入れ体制は万全でなく、試行的な段階から、ようやくフル体制(7月)の予定です。

2、基幹病院と新市民病院との連携

  この26年度は、来年6月オープン予定の魚沼基幹病院、市の中心に移転する新市民病院との連携を見据えての年になると思います。基幹病院は救急車と紹介状持参患者を対象としており、それ以外の場合は初診時の初診特別療養費(自費)が必要となります。現在でも新潟県では大学病院、日赤、県立病院などは額の多寡は別として1500円~5000円を、東京では1万円もとるところがあります。こうした負担を免れるには“かかりつけ医”をもつことが最善の方法です。全国がその方向に動いていることは間違いありません。まだ魚沼医療再編の鳥瞰図はできあがっていませんが、一人一人が利用者として、またよき医療資源として行動していただきたいと思います。

3、在宅医療と地域包括ケア

  在宅医療(ケア)も平坦な道ではありません。在宅医療の内容も多岐にわたりますが、大きく分けて、第1には高齢者の老いと死の過程、比較的長期にわたり、平穏死(老衰)の実現の可能性の大きいケースと、第2には、比較的若い年齢で癌などのターミナルケアで、ケアの期間も6ヶ月以内といったケースの2つがあります。第1のケースは24時間、とりわけ泊るといった夜のケアをどうするかが課題となり、そこに継続の困難性があります。この場合のひとつの解決策は、現制度を取り上げれば小規模多機能サービスに24時間巡回訪問ケアの組み合わせだと思います。自分の家に半分、地域の小規模に半分暮すといったパターンがよいと思います。第2のケースは、短期間で家族などの介護意欲に賭けることができ、医療・介護のサポートもわかりやすくなります。こうした枠組みをイメージして、さらに往診できる診療所と入院できる地域病院(中小病院、有床診療所)が連携すれば地域包括ケアの実現も可能となってくるのではないでしょうか。(もえぎ新聞26年7月号 医療法人社団萌気会 理事長 黒岩卓夫)

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

在宅医療とは、改めて考える

1、在宅と入院

「在宅医療」は、日本の現在の医療制度を維持すること、さらに超高齢社会に耐えるものにするために、国の戦略として充実したいと言われている。 私はかねがね、医療の2本の柱のうち1つは入院医療、2つ目は在宅医療と考えていたし、両者のバランス・連携が不可欠と提言してきた。ようやく国も迫りくる“高齢化社会の危機”に備え、同様の主張をしている。

2、ライフケアシステム

 そこで在宅医療(広くケアとして)は、現在のように制度化される以前はあたりまえのことだった。この在宅ケアを現代的システムとして提唱されたのは、佐藤智先生の東京中心の「ライフケアシステム」だった。 このシステムは、佐藤先生が外来や往診で診ていた患者さんたちの要望から生まれ、かつ市民の知恵を入れて医師と市民が協力してつくられたものだった。

 このライフケアシステムは1981年発祥し、その財源は、利用者の会費でまかなった。したがって無駄な医療をしないように次の4点がケアの中味だった。①24時間対応②訪問看護③定期検診④健康教育である。さらに病院との契約もしてあった。驚くほど先見性のあるシステムだったと思う。

3、在宅療養の発生

 私の経験でも、外来の患者さんが病状から通院できなくなったとき、入院だけにまけせるのではなく、在宅療養をサポートする方法として在宅ケアは出発している。 それだけではない。1人暮らしのお年寄り宅に行ってみると、近所の人たちが何人も集まってお茶のみしながら、あれこれ面倒もみている。そこへ医師と看護師が訪問すると、この小さな寄り合いのメンバーに溶け込む形で往診が実現する。その“人たち”は元保健師であったり、町会議員であったり多くは“生活”のエキスパートたちである。今制度化されているデイサービスのミニ地域密着型だと思う。しかも自然発生的に生まれたものだ。 こうした地域での助け合いはさらに時代をさかのぼれば、地域の習慣だったと思う。私が22年前に萌気園から往診をはじめた頃(介護保険制度以前)は、3-4ヶ所の寄り合いがあった。そこでおしゃべりしたり、皆の血圧を測ったことなど楽しい思い出になっている。

4、良寛さんの看取り

 さらに良寛さんの老いと死、特に看取りをみてみると、まず木村家の別庵で食事から全てのケアを受けていた。看取り時枕元にいた人は唯一の弟子遍澄(ケアマネ役)、貞心尼(心のナース)、唯一の肉親由之(実弟)と木村家御夫妻だった。医師はいない。医師の役割はすでに終わっているのだ。  枕元に座っている人たちをみると、上記したように現在の介護保険制度のモデルにもなりうる。ヘルパーは木村家の人たちだ。ちなみに良寛さんは享年74歳だったが、直腸癌による癌死である。

私たちが目標としている「地域包括ケアシステム」とは、行政からシステムをつくるというより、こうした歴史的土壌を大切にし、そのうえに地域に合った創意工夫に満ちたシステムでありたいと思う。(もえぎ新聞平成26年3月号)医療法人社団萌気会 理事長 黒岩卓夫

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

寒波と「カゼ」

 今年も日本海側に寒波が押し寄せ、ホワイトクリスマスとなった。が、あまり寒気も長続きせず翌日は晴天となっている。今年は暖冬か、大雪か。今冬の予想では北極の寒気団の張り出しは3方向に向かい、日本もその中に含まれているらしい。もう一方向は中東のようでイスラエルも大雪にみまわれているとのテレビ映像を見た方もいるだろう。ここ1週間は寒気がぐっと増してきた気がする。

 前回の続きであるが、診療所にも子どもを中心としてカゼの患者が大勢来院する。インフルエンザもポツポツ出はじめている。保育園関係ではRSウイルスがはやっているようだ。国立感染症研究所の調査でも例年より発生件数は大分多いようだ。最近このウイルスの検査キットが出回り、簡便に検査ができるようになったためか。このウイルス、乳児で気管支炎、肺炎と重症化の可能性があるが、小児、成人ともかかっても普通のカゼ程度で済むといわれているので心配は無用だ。学校関係者からはマイコプラズマの頻発の声も聞かれる。これは細菌の一種であり、飛沫により感染し、気道上皮を障害する。また宿主側から過剰な免疫反応により気道障害が一層進む。これがひどい咳の原因となる。小児や若年者に多く、高齢者では頻度が低い。感染者のうち肺炎に進行する割合は10%以下といわれている。成人では鼻漏、ノド痛、長期の乾性咳嗽等の一般感冒症状で終わることも多いようだ。一時、血中のマイコプラズマ抗体の検出が簡単に行われるようになり、多数陽性例が出たが、感染後長期間検出されることからどうも怪しいということで、あまり測定しなくなった。いずれにしても有効な抗生物質も使用可能で治療し易い肺炎となっている。

 一般にカゼの諸症状のうち家庭、職場で最も嫌われるのは、咳であろう。感染初期1~2週間の咳は多数の病原体が含まれると考えられる。又、マスク着用と頻回のうがいはエチケットでもあり、早くなおす手段でもある。(もえぎ新聞2014.2月号 二日町診療所 所長 皆川秀夫)

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

あけましておめでとうございます。

皆様、お元気で新年をお迎えのことと思います。1年という時間は短い様で多様で変化を惜しまない期間だと思います。

1、平和と戦争を真剣に考えよう。

まず、国レベルのことを一言申し上げます。おおげさのようですが、平和と戦争を改めて深く考えねばならないと思います。安倍首相は、“積極的に平和を”と平和を訴えながら、地球の裏側にまで自衛隊を派遣(協同防衛)したり、軍事機密を隠すための「秘密保護法」を制定しました。かつて日本は大東亜共栄圏形成と称し、アジアの平和繁栄を看板にして海外侵略と「治安維持法」の暴挙と、あまりにも似ているのではないでしょうか。

2、国家戦略としての在宅医療(ケア)

国内在宅医療の推進を、国家戦略と位置づけました。その理由は、日本の医療制度を維持するには、在宅医療充実が超高齢少子社会では不可欠であることと、地域包括ケアシステム(安心した地域)づくりには在宅医療が基軸になるからです。

3、萌気会の第3段階へ、地域包括ケアシステムを

  萌気園診療所は、21年前に発足してから、二日町診療所ができるまでを第1段階、新浦佐診療所ができる昨年までが第2段階とみることができます。第3段階は、世代交代を前提として、医療の質的向上や介護の一層の充実をめざし、地域包括ケアシステム(地域づくり構築)がテーマになると思います。

今年も大きな課題を背負うことになりますが、萌気会としても、また皆さま1人1人としても、新たな決意と希望をもって新年を迎えましょう。

今年もよろしくお願いします。(もえぎ新聞 2014年新年号 医療法人社団萌気会 理事長 黒岩卓夫)

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

25年(2013)を振り返って

平成25年の一年間、地域の皆さまから温かい御支援をいただき、本当にありがとうございました。また、スタッフの皆さん本当にご苦労さまでした。

1、24年に民主党政権が崩壊し、新たな政権は、おなじみの自民党政権、そのヘッドはまさか“復活席”で見るとは思わなかった人物が極端な右寄りの衣装をまとって再登場。経済の景気上昇の期待感をもたせることには成功したかのように見えるが、たまたま好景気になったアメリカ経済以外に、景気上昇の実態は根拠脆弱で一時的なものだと思う。さらに気になることは、弱者への圧迫、際立った軍事化で、国際政策も何かキナグサイ臭いが気になるのは国民の大多数ではないか。おまけに原発推進は、根本的な反省もなく実行されようとしている。さらに言論統制まではじまった。

2、萌気会では大きな仕事が2つありました。ひとつは昨年祝った萌気会20周年の総仕上げである、移転新築された新浦佐診療所が6月1日オープンしたこと。新しいサービスは、3Fにリハ特化通所リハビリと2Fの在宅療養支援ベッドを9床設置である。ふたつ目は、萌気会が主管診療所として「NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク」の新潟大会が9月22日、23日と朱鷺メッセで開催されたことである。これも大変盛会で、活気あり、内容もある画期的な大会になった。

3、浦佐診療所は、従来の訪問リハに加えて在宅リハビリを本格的に始めた。介護予防も含め、障がいがあっても、さらなる社会人として自立することを支援するものである。在宅療養支援ベッドは文字通り在宅療養を、より安心しておくるためのベッドであり、在宅導入時、在宅継続そして時には看取りに利用してもらうことを目的としている。ちなみに在宅を担う診療所としては、常勤医3人以上いる強化型、さらにその上に位置付けされる有床強化型診療所として10月から認められた。

最後に、私個人は、5月に少し体調を崩しましたが、その後、元気になり、相変わらず日常診療にあたっていますのでご安心下さい。ありがとうございました。(もえぎ新聞 2013.年末号より 医療法人社団萌気会 理事長 黒岩卓夫)

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

カゼについて思う事

10月に入って夏の暑さもやっと和らいだと思ったが台風の影響から30度をこえる日があり、寒暖の差が10度以上となった。こういう時はノドがやられ易く当診療所にもカゼの患者さんが急に増えてきた。が今回の台風27・28号一過後は急に冷涼さが増し、さらにカゼの患者が増えた。特に夕方の診療時間には、当日、初期症状が出たばかりの小中学生も多い。学校側で早期受診を勧めているのか。又、早めにかかった方が大事に至らないと受診する成人の方も多い。

 そもそも「カゼ」とは、はっきりした定義はないが、主にウイルスの感染による気道(鼻からノド)の炎症性疾病の総称であり、鼻汁、鼻づまり、ノド痛、せきなどの局所症状(カタル症状)、および発熱、だるい、頭痛、頭重、関節痛、腰痛など全身症状が出現した状態のことである。通常鼻汁(鼻水)はサラサラと水っぽいが徐々にネバネバしてブドウ鼻と称される膿性に変わっていく。よく春秋の花粉症の時期にカゼかアレルギーのどっちなんだと受診する方がいるが、初期症状は似ているので医者にもわからないことが多い。アレルギーは1週間たっても同じ症状だが、カゼは症状も変わっていくし全身症状も加わってくる。

 自分の経験だが夏でも冬でも体を冷やし過ぎた時、カゼをひくことが多い。鼻、ノドの粘膜の防御機構が弱っているか、粘膜に侵入したウイルスの排除作用も低下していると考えられる。年に4回位このようなことがあるが、うち3回は1~2日で治る。があと1回は咳を伴う本格的なカゼに進行する。早めに受診してもカゼ薬を飲んでも進む時は進むのだ。カゼの病原は大部分がウイルスであり、抗生物質は効かない。ただ10~20%に細菌(溶連菌等)やマイコプラズマ、クラミジアが原因となる。これらに対しては一部の抗生剤が有効である。ただ原因微生物をつきとめるのはかなり困難である。学校、保育所での流行状況をみきわめて効率良く検査を進めるのが得策である。さらにウイルスによる軽いカゼが数日たって急に発熱、咳を伴い重症化した時は細菌の二次感染(重複感染)も疑われる。この時には抗生物質も考慮する。最近やたら早めの受診が流行っているようだが、カゼの際は、発熱を含めて早く暖かくして早く休ませる、寝かせるのが一番であり、夜中に病院に救急受診するようなことはさけたいものだ。(もえぎ新聞2013.12号より 二日町診療所 所長 皆川秀夫)

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

ネットワーク新潟大会を振り返って

 新潟大会が盛会裏に終了したこと、まず会員、関係者、市民の皆さんに心からお礼申し上げます。 

1、事務局体制

   魚沼事務局(萌気会、うおぬま調剤グループ、上村医院、こぶし園に福田実行委員長)

   新潟市等でのサポーター

   河田珪子さん「地域の茶の間」の独自事務局

   新潟市職員2名(実行委員の立場で協力)

   これらが魚沼事務局を中心に連携して動いてもらいました。

   なお萌気会からは山本満智子事務局長(「さくりの郷」立ち上げ兼務)他桒原哲也、佐藤恵、笠原縁里、全員が時間の配分は違え兼務でした。のちに高橋由香専属。

2、参加者数(中間報告)講師・スタッフ除く

事前申込1215名、当日653名、合計1868名(県内1311名・県外557名)、職能者(医・介・育)約1400人、他は市民となる。医師・歯科医師・薬剤師225人、懇親会参加約400人。

3、企画等

   基調講演、基調シンポ2.実践交流会は12カテゴリィで133演題、これにワールドケアカフェが加わります。26のテーマ企画、20のランチョンセミナーでした。

4、業者・スポンサー関係

   後援・共催97団体、企業展示34件、寄付24団体、企業広告68件、ネットワーク会員特別協賛広告116件。

図書販売(考古堂)これは連携不十分で演者の皆さまの本は部分的にしか販売できませんでした。

5、当日(準備も含めて)スタッフ人数

   萌気会76名、他61名(苗場福祉会、うおぬま調剤グループ、こぶし園、上村医院、ささえあい生協新潟、歯科衛生師会、斉藤内科医院)      計137名

6、2日間の流れ

  ①第1日目、懇親会、第2日目、閉会式と順調に流れました。

   この流れのなかで、皆さんに感謝したいことは第2日目も減員は少なく、したがって閉会式参加者も驚くほど多かったと思います。

2日間とも参加者が減らないということは、1868名の参加者が倍位に見えるのかもしれません。

  ②2日間、懇親会とも大した混乱もなく終了したことはスタッフの適切な対応と参加者1人1人の協力によるものと思います。

7、大会収支

   ほぼ出尽していますが、お陰さまでマイナスにはなりませんでした。ありがとうございました。

  なお全国の集いは、来年26年は岡山、27年は北海道、その先は鹿児島、東京が名乗りを挙げていると聞いています。

  以上とりあえずの御報告とさせていただきます。正式発表はもう少し時間がかかります。 

8、抄録集

   在庫あります。必要な方はご連絡下さい。zaitakunet2013@moegien.jp

 (もえぎ新聞25年11月号より) 医療法人社団 萌気会 理事長 黒岩卓夫

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

タバコは“悪”

 南魚沼市の広報で保健課よりのお知らせ。健診での問診票から次のことが分かった。当地では県各市町村と比べて喫煙習慣、毎日の飲酒習慣について県内トップにある。これは、毎年同様であると。男女こみで20%にのぼり、県平均を30%以上うわまっている。飲酒については「毎日飲む」が34%である。

 このうちタバコについて厚労省の国民健康栄養調査(2010年)で成人の喫煙率は19.5%で前年より3.9ポイント低下している。又JT(日本たばこ)の調査(2012年)では、男性32.7%、女性10.4%、男女計で平均21.1%の喫煙率との報告であった。統計では毎年徐々に減っているようだ。

 酒とタバコでどちらが体に悪いかといえば、圧倒的にタバコである。肺がんをはじめ、あらゆるガンにかかりやすくなる。肺、呼吸器疾患の多発…1度かかると元に戻らないことが多い。これはタバコの成分タールによるものだが、ニコチン、一酸化炭素で心臓、血管系が障害される。脳細胞も障害を受けるようだ。タバコの害は本人だけにとどまらず、流れてくる煙を吸い込んだ周囲の者にも及ぶ(受動喫煙)。特に親の喫煙による子の健康被害は「乳幼児突然死症候群」「中耳炎」「ぜんそく」の多発につながる。当然妊娠中の女性では、胎児への影響は深刻で赤ちゃんの低体重や流早産の原因となる。

 タバコによる健康被害は医療費の増加をもたらすものでタバコ税の増税を医療費(保険財政)にあてることが望まれる。価格はやっと400円をこえたところでタバコ会社の抵抗で止まっていて、欧米並みの700~1000円までに上げられない。厚労省では喫煙率10%以下の目標をかかげているが、タバコ値上げに加えて禁煙対策をより一層徹底したい。具体的に公共の施設、駅及び駅周辺での禁煙はすでに都市部では実施されている。当地では駅のホームにまだ灰皿が設置されている。会社、事業所でもまだ禁煙、分煙できていない所も多いようだ。また食堂、レストラン、ファストフード店なども当地では分煙していないところが多く、喫煙に甘い土地柄、煙害への意識の低さがうかがわれる。やはり行政主導で禁煙区域を増やす、運転中の喫煙は罰金等、厳罰主義で対し、「喫煙は悪」との意識を植えつけていかなくてはならないだろう。(もえぎ25年10月号) 二日町診療所 所長 皆川秀夫

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

第19回全国の集いin新潟2013大会へ ぜひおいで下さい。お待ち申し上げます。

全国在宅ネット第19回新潟の集いの役割と社会保障制度改革国民会議最終報告

1、基調シンポジウムⅠ・Ⅱへの期待

基調シンポジウムⅠ・Ⅱの2本立てです。Ⅰは国立長寿医療センター総長の大島伸一先生を中心に医療・介護の現場から今大会のメインスローガンである「雪割草!みんなのケアで咲かせよう~地域包括ケアのあるむら・まちを目指して~」を論じます。

最終報告でもその骨子は、医療は「病院完結型」から「地域完結型」へと「かかりつけ医」の重視と「総合医の養成」です。これは私たちが主張する診療所中心の在宅医療や介護との連携、そして病診連携の必要性を改めて強調したものです。

基調シンポジウムⅡではこの社会保障国民会議を統括した唐澤剛審議官と福祉の大御所大橋謙策先生の講演が中心となります。ここでは国の政策を掘り下げ、高齢者や弱者への負担増も取り上げ、人口減の将来への厳しいビジョンを語ってもらいます。

2、実践交流はお陰様で130余の演題が出され、パワーポイント方式、ポスター・テーブルセッションに加え、新しい試みのワールドケア・カフェ方式などで皆さんの生の声をいただき、現場から世の中を変えて行く意欲を示したいと思います。

3、テーマ別企画・シンポジウム(25企画)

新潟大会は60余名の実行委員が、大会準備をそれぞれの勉強の場として取組んできました。テーマ別企画も実行委員会で決め、実行委員が座長となり、多職種協働をテーマごとに検討し深める形になっています。多彩な企画、実力派の講師に期待したいと思います。

4、医療・介護そして市民とも共に考え実行したいという私たちの理念を一歩進める方向で「地域の茶の間」運動の提唱者である河田桂子さんから全面協力をいただきました。その渦のなかに上野千鶴子さんが登場します。楽しみにして下さい。

5、ランチョンセミナー(20企画)

テーマ企画に劣らず、思い思いのテーマで自由に企画されました。

たとえば、企画シンポ登場の石飛幸三先生、大下大圓先生の講演があります。お見逃しのないように。

6、全国ネットの恒例の懇親会が用意されています。全国でもトップクラスの食材の豊かさ、越後の海山料理と、伝統ある古町芸妓の皆さんの踊りなどがアトラクションになっています。全国からの参加者の心をひとつに熱気で盛り上げて下さい。

7、その上で、重ねて全国の皆さまの多数の参加をお願いしたいと思います。

地元では新潟市共催・全面市民公開になっていますので、市民の参加も期待されています。よろしくお願いします。

ホームページを御利用下さい。各企画の内容も簡潔に紹介しております。

http://homecare-niigata2013.geo.jp/

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。

季々雑感

今年は4月遅くまで寒冷な気候が続き、ついに4月21日に過去最も遅い降雪となった。北日本、東日本を中心として記録的な雪、低温となっている。連休中も低温傾向は続いている。

診療所も発熱、咽頭痛の患者さんが多数みえている。そればかりか当地で季節はずれのインフルエンザの発生をみて、しかも学級閉鎖までおこすほどの流行となっている。もちろん冬場に多いノロウイルスと思われる感染性胃腸炎の発生も続く。さながら1~2月の厳冬期の如き感染症発生情況となっている。

おりしも中国では鳥インフルエンザA(H7N9)の発生が世界保健機関(WHO)に報告された。これによると同ウイルス感染者は126人で、このうち24人が死亡したとされる。いずれもヒトからヒト感染は確認されていない。市場のニワトリ、ハト等で同ウイルスの存在が確認されている。頻回の接触でウイルスも巧みに変異をとげ感染し易くなると考えられる。

その一方、ヒトの側の変化はどうであろうか。現在、全国的に風疹が大流行している。妊婦が感染すると胎児の先天性異常をおこす原因となるやっかいな病気だ。今回の流行は過去に例のない規模の流行のようだ。自治体もあわてて予防接種に補助金をつけて勧奨するところもでてきた。インフルエンザ、ノロウイルス、風疹ともウイルスが強くなったとも考えられるし、ヒトが弱くなったとも考えられる。近年花粉症(主にスギ)の増加もこれと根は同じか。どうも免疫系統の異常から病原体に感染しやすくなったのかとも考えられる。私たちの生活環境中には遺伝子に変異をおこしそうな物質があふれている。日々口に入る食品、水からして抗菌剤、食品添加物、残留農薬、重金属、塩素系化合物などきりがない位だ。特に中国からの輸入食品は汚染がひどいようだ。小さい子のいる家庭、これから結婚を考えている方は、買い物の際は食品表示をよくみて考えよう。

二日町診療所 所長 皆川秀夫

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。